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雨天で建設現場での作業が出来なくなった場合の休業手当の支払いはどうなるのか?

2021.05.23

労働基準法

みなさまこんにちは!!テニス大好き飯田です。

雨のために建設現場での作業が出来なくなった時の従業員への休業手当の支払いはどうなるの?欠勤扱いにしてもいいの?との質問を受けました。

労働基準法26条では、「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の休業手当を支払わなければならない」と定めています。

雨による天候不良は自然現象であり、「使用者の責めに帰すべき事由」に該当しないようにも思えますが、この「使用者の責めに帰すべき事由」であるかどうかの判断は難しいとされています(ちなみに台風は天災地変による不可抗力となり、使用者の責めにはなりません)。

なぜ判断が難しいのかというと、休業手当の支払義務を定める上記規定が、労働者の最低生活を補償する趣旨で規定されていますので、使用者にはどうしようもない雨天により作業ができないという理由でも内容によっては「使用者の責めに帰すべき事由」として認められる場合があるからです。

実際には労働基準監督署で個々のケースごとに使用者の帰責事由に該当するかどうかを判断します。


したがって、雨によって仕事ができなくなったため、当日急遽休みにするという場合には、もともとは労働日であった以上、企業は休業手当を支払わなければならない可能性が出てきます。


このほかにも休業手当の支払いを回避したい場合は、雨の日に休日を振り替えるという方法をとることもできます。

雨で現場作業ができない日を休日にしてしまえばその日はもともと労働義務を負わない日になり、休業とはなりませんので、休業手当の支払いの必要がなくなります。


ただ、注意しなければならないのは、前日までに休日の振替をしなければなりません。
また、休日を変更するので、労働協約や就業規則で、雨の日には休日を振り替えることができる旨を規定しておくことが必要となります。

以上のことからから

休業手当を支払うか

休日振替によって対応するか

別作業を命じるか

3つの選択肢を想定した対応が必要になるかと思います。欠勤扱いとすることは避けるべきだと思います。

今日も最後までお読みいただきありがとうございます。

皆さんにとって、素敵な一日になりますように!!

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