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台風で休業した場合、給与の支払いはどうなると思いますか?

2020.09.04

労働基準法就業規則日常

沖縄県那覇市と沖縄市にある社会保険労務士法人なかのスタッフが綴るブログです。
労務管理、社会保険や労働保険の手続き・法改正情報、 
そして日々の出来事を毎日楽しくお届けします!!
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みなさま、こんにちは。
給与担当 照屋です(^_^)


台風9号の被害は大丈夫でしたか?
我が家は大きな被害もなく、大丈夫でした。
台風でお休みだったので、久しぶりに子供たち一緒に、
ゆっくり過ごすことができました♪

コロナ渦で、台風直撃というなかなかないお盆を過ごし、
おじぃ、おばぁもゆっくりできたかなぁと思っています(*^-^*)
「ぐそー(あの世)にもコロナはあるのかなぁ?
こっちからコロナ持っていかないでよ~」と話をし、うーくいしました(^^)




今週末は台風10号の影響がありそうですね。
特別警戒級の台風だそうで・・・
今回も台風対策しないといけないですね。


さて、台風で会社が休業した場合、給与の支払いはどうなると思いますか?


賃金は100%支払わないといけないのか?
労働基準法にある休業手当を支払わないといけないのか?



結論からいうと、

『台風などの不可抗力の天災により休業した場合、満額の賃金は
もとより労基法で定める休業手当の支払いは必要ない』

です。



法的には民法と労働基準法の規定がポイントです。



民法536条2項(債務者の危険負担等)では、「債権者の責めに帰すべき事由によって
債務を履行することができなくなったときは、債務者は、反対給付を受ける権利を失わない。」
と定められています。

わかりやすくいうと、「会社サイドの責任で働けなかった場合は、賃金を請求できますよ」
ということです。


ノーワーク・ノーペイの原則により、「働かなかったらその分の給与はゼロ」となるのが普通ですが、
休業の原因が会社にあるような場合は、労働者は「全額」を請求しうるということです。



労働基準法第26条(休業手当)では、「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、
使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない。」
と定められています。


台風での休業の場合、
「債権者(会社)の責に帰すべき事由」の範囲をどこまで認めるか?
という点に注目です!


台風による影響で休業した場合、一般的にそれは天災による不可抗力であると考えられ、
使用者の責に帰すべき事由には該当せず、経営上の責任ともいえないことから
休業手当支払いの義務はないものとなります。



当事務所で給与計算を委託している事業所様、それぞれ異なりますが、

・特別休暇扱いにして給与を満額支給する
・本人と相談して有給として処理する
・振替の出勤日を設ける

など、様々な方法があります。



社員との間で、給与が支払われていないなど、トラブルにならないためにも
天災時の賃金などの取扱いについて、就業規則などに記載をして、
社内に周知しておくとよいでしょう。


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今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。
みなさまにとって、素敵な一日になりますように(*^_^*)


今年のお盆は重箱は注文せず、母と一緒に作りました(>_<)
毎年、三枚肉担当になりそうです(^-^;(笑)



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