みなさまこんにちは、上地正寿です。
スマホが普及し始めて約10年、世界は大きく変わりましたね。
手元の端末で調べものや買い物、決済、動画視聴など多くのことができるようになりました。その代わり(代償?)として、現在は情報があまりにもあふれている状態です。
その中で何が正しい情報か嘘の情報か見分けるのは容易ではありません。
受診した病院の医師から、インターネットの情報は誰でも書くことはできるし誰も責任を取らないので嘘の情報も多いといわれたことがあります。
今は不安になるだけなので、受診前にインターネットで病気のことは調べないようにしています。
情報があふれている世の中だからこそ、情報リテラシーを意識して信用できる情報かどうかを確認していく必要がありますね。
情報を検証していきましょう!
ダヴェリャイ ノ プラヴェリャイ!!(Доверяй, но проверяй!)
さて、本日は「確定拠出年金の拠出金は月額変更に該当するのか?」について説明いたします。
確定拠出年金は『日本版401k』と言われたりしますね。
確定拠出年金とは、掛け金を納めて、その掛け金を加入者の指示により運用した結果が老後の年金額として支払われるものです。
運用次第では年金を増やすこともできますが、逆に減ることもあります。
給付には、老後の年金のほか、障害給付、死亡一時金があります。
確定拠出年金を退職金の代わりとして導入する企業も増えています。
新たに確定拠出年金を導入した場合、掛金の支払いがでてきますので、給料の額が減ることもあります。
その際、給料の増減があった場合、随時改定(月額変更)に該当するのでしょうか?
日本年金機構が公開している疑義照会によると、
原則、拠出金の変動は月額変更の対象となりません。
しかし、新たに賃金規程改定による制度導入することにより、基本給の減額分を退職金の原資とする変更で、改定前の基本給より減額となる場合は、賃金規程改定による降給として月額変更できるとのことです。
以下、少し長いですが、疑義照会の内容を紹介いたします。
確定拠出年金に係る報酬月額変更について
日本年金機構 疑義照会回答(平成23年10月公表分)
根拠:確定拠出年金法第86条 平成15年10月1日保保発第1001001号
質問
平成22年10月1日より、事業所における「賃金規程」の改定を行い、勤続年数が満3年を超える全従業員の給与から、毎月一律29,000円を確定拠出年金・退職金前払規程に基づく支給へ振替が行われることとなりました。当該事業所は、29,000円について基本的に「賃金」ではなく、「確定拠出年金の掛金」と位置づけ、賃金を29,000円減額して確定拠出年金の掛金とすると整理しています。また、当該事業所の確定拠出年金・退職金前払規程によると、振り替えられた29,000円の範囲内で従業員個人の選択により、希望する金額を毎月の給与支給日に退職金の前払として受け取り、残りの金額を確定拠出年金の掛金とすることができるとなっています。さらに、退職金の前払いとして受け取る金額は、個人が1年に一度金額を見直し再設定することができるとなっており、金額が変更された場合は、確定拠出年金の掛金も変更になります。1.及び2.において、それぞれ報酬月額変更に該当するか教示願います。
1.確定拠出年金・退職金前払規程に基づく支給への振替(29,000円)が開始されたとき
2.1年に一度金額を見直し、変更したとき
回答
従業員が退職金の原資を確定拠出年金の拠出金とするか前払退職金として給与で受け取るか選択できる場合においては、この原資から拠出金を引いた差額である給与額の変動は、従業員の選択のみにより発生するものであるため、当該給与額の変動(拠出額の変更、拠出の開始等)は原則として固定的賃金の変動には該当しないことになります。
したがって、従業員の選択の余地が事実上無い等の、実質的に当該賃金変動が従業員の選択のみによるものではないと判断しうる個別の事情がない限り、1.2.ともに月額変更に該当しないことになります。
しかし、今回の事案については、平成22年10月1日より賃金規程の改定を行い確定拠出年金制度の導入をして、基本給の減額分を退職金の原資とする変更を行っています。制度の導入と同時に確定拠出年金の拠出金の拠出を開始するならば、基本給に前払退職金を加えた給与額は、賃金規程改定前の基本給より減額となるため、この賃金規程の変更により降給が行われたことになります。
したがって、賃金規程の改定後、拠出を開始したことにより、標準報酬月額の2等級以上の変動があるならば、改定後の賃金規程による賃金の支給開始月を起算月とする報酬月額変更に該当すると考えられます。
なお、拠出金については従業員の選択のみにより変動することから、平成22年10月1日より後に拠出を開始し前払い退職金額の変更が行われたとしても、報酬月額変更は行わないこととなります。
確定拠出年金は、運用次第で本人の年金を増やすことができ、自分で自分の将来のお金のことについて考えることもできます。
また、社会保険料の支払いを抑えることもできます。
検討してみてはいかがでしょうか。
今日も最後までお読みいただきありがとうございます。
皆さんにとって、素敵な一日になりますように!!
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